A霊能者の下心
前回の続きです。
佐藤さんはこの頃になると、誰か病人と電話で話しただけで、その病人の疾患を引き受けてしまうほどの体質になっていました。
佐藤さんは、宗教団体や霊能者、行者のもとなど、霊的雰囲気の場所を転々とするうちに、だんだん霊に感応しやすい霊媒体質になり、それが加速していったのでした。
そのうちに佐藤さんの霊媒体質は、病人だけではなく、普通の人の念(想いの力)にも敏感に感応するようになっていきました。
というのは、誰かが佐藤さんに対して憎しみの念を燃やすと、それが即彼女の体に響いてきて、ひどい場合は失神をしてしまうのでした。
でも、佐藤さんは母親と二人暮らしの為どうしても働かなければいけませんでした。
毎日勤めに出ていましたが、勤務時間中にいつ何時生霊(念)がかかってくるかわからないのと、社内に少しでも体調の悪い人がいれば、それもすぐに佐藤さんの体に移行してきてしまうのです。
そんなわけで、勤務中にしょっちゅう頭痛、めまい、吐き気、腹痛などに襲われている佐藤さんは、以前のように仕事の能率が上がらないので、仕方なく、彼女は出勤時間を一時間も二時間も早くして、とにかく、気分の悪くない時に仕事を進めておくようにしていました。
そうしなければ、とても人並みの仕事量がこなせなくなっていました。
悩みに悩んでいた佐藤さんは、ある時、A霊能者の噂話を聞き、藁にも縋る思いで、さっそくA霊能者のもとへ飛んでいきました。
ところが、このA霊能者はとんでも霊能者でした。
A霊能者は、佐藤さんの話を熱心に聞くと「しっかり信心していれば、いずれ、必ず病気を治してあげる」と約束をしてくれました。
それからの佐藤さんは、A霊能者道場へ足しげく通うようになりました。
また、A霊能者自信からも、ちょくちょく佐藤さんに電話があって、そのたびに道場へ呼び出されました。
佐藤さんが呼び出されてA霊能者の道場に行くと、いつでも、すでに何人もの気筒の依頼人が来ていました。
そのほとんどが、病気平癒の祈祷依頼人でした。
だから、佐藤さんは道場に一歩入るのにも、相当の覚悟が必要でした。
祈祷依頼人である病人たちの憑依霊が、どんどん、どんどん佐藤さんにかかってくるのです。
次回に続きます。
内村航平選手
ここまで来ると、A霊能者の佐藤さんに対しての下心が見えてきますね。
これは恐ろしいですね。
こうなると法律に違反をしていなくても、犯罪の域ですよ。
今回も佐藤さんの話とは違いますが、体操の内村航平選手、いや元選手ですね。
私は大谷翔平選手と羽生弓弦選手が好きだと今まで書いてきましたが、実は体操の内村航平選手も好きです。
内村選手が北京五輪で、銀メダルを獲得した時が19歳で、体操の日本選手団の中で最年少でした。
その時の彼が、特別凄いことをしたという感じでもなく、ひょうひょうとしていました。
その時の彼の様子が、この子はどんな選手に育つんだろうと、ものすごく興味をもったのを覚えています。
それから、ニュースに出た時は必ず見ていました。
内村選手の体操は、体操にど素人の私の目にも完成された美しい体操でした。
普通、体操の選手は種目によって得意不得意があるものですが、内村選手は全種目最高レベルでした。
芸術と言ってもいいくらい美しいものでした。
体操は同時期にいろんな種目を行いますが、外国の選手も一様に、内村選手の演技になると、皆手を止めて注目していました。
私は、内村選手の美しい体操だけでなく、彼の飾らない率直なコメントも好きでした。
彼のコメントは、私だけでなく大勢の方も注目をしていたようで、内村航平語録というものがあるようです。
検索するといっぱい出てきます。
私が彼らしくて好きなコメントがあります。
去年の東京五輪の時に落下して、予選落ちをしたときのコメントです。
「米倉に土下座して謝りたい」という言葉でした。
米倉選手というのは、東京五輪出場をかけて競った選手です。
こういう素直な言葉は、一流の選手からは思っていてもなかなか出にくい言葉だと思います。
そんな内村氏、引退会見で好印象だったのに、今は奥さんとの離婚の話が出ているようです。
ちらと読んだ記事の内容では、奥さんの用意した手料理をちらりと見て、「ウーパー頼んだから」と一言だけ言って、自分の分だけピザや牛丼を頼むことも少なくなかったと書いてありました。
私は、この部分の記事だけを読んだときに、内村選手が極端な野菜嫌いだという事を聞いていたので、それも原因の一つかな、と思っていましたが、いろんなことが複雑に絡み合っているようです。
こういう話は、両方の言い分を聞かないとわかりません。ここで言いたいのは、内村氏の極端な偏食です。
極端な偏食は、霊障の場合もあると「大霊界」のご本にありました。
もしかしたら、内村氏の偏食はそうかもしれません。
本人も直そうと努力はしたようですが、以前よりは食べられるようになったとはいえ、ちゃんぽんの上にのっている野菜を食べられる程度のものだといいます。
実は、うちの長男も極端な偏食です。
今でも食べられる食材を数えたほうが早いくらいです。
最近になって極端な偏食は、憑依霊が原因の場合があると知って、それを早く知っていたら、精神的にずっと楽だったのになぁ、と残念に思っています。
長男の偏食には、本当に悩まされました。
今は、もう本人に任せていますので、精神的には楽になりましたが、本人は未だにジャンクフードの毎日です。
今になって本人に内緒で霊流を流していますが、今からでも治ってくれるといいのですが……