聖の親様と共に2

初心に帰って初代会長の隈本確先生の教えである「大霊界」の御本に沿って、日常の生活や日頃私が思っていること感じていることに絡めて、書いていきたいと思います。

大往生を遂げた僧侶が暗く深い穴の底に・・・

マブタガあかない女性がやって来た

 

現在の宗教家や加持祈祷師が行っている人間界発想による一般的祭りごとでは、本当の意味での先祖の供養・救済という事はできません。

 

長時間にわたる読経、祝詞、供物の数々、立派な祭壇……、これらの目に見えり世界のものは、全て実在する神霊世界とは全く無縁の存在なのです。

 

常識的に考えると、僧侶と言えば先祖供養の専門家です。

 

しかし、現実には、その供養の専門家たる僧侶が、霊界の真実の姿を知らなかったばかりに、死後の世界で大変苦しんでいる、という事がありえるのです。

 

これからお話する実例が、それです。

 

ある日のことです。

 

知人の紹介で35、6歳になる石田春美さんという女性が、長崎道場にやってきました。

 

聞けば、石田さんは一年半ほど前から、どうしたわけかマブタがあかなくなり、パッと瞬間的に開いても、又すぐに下がってしまうという奇病に悩まされているというのです。

 

もちろん、何カ所も病院をめぐり、針灸などもしてみましたが、いっこうに良くならず、どのお医者様にも原因不明と言われ、すっかり絶望的になっていたのだそうです。

 

なるほど、治療所に入って来た時から、ずっと下を向きっぱなしだったわけです。

 

どこも悪いところはないのにマブタだけがあかないという不思議な状態なので、隈本確先生は、ジーッと石田さんを霊視してみました。

 

すると、何百メートルあるかもわからないような、暗い深い水なし井戸の底に、ひっそりと頭を抱え込んでうずくまっている僧侶の姿が霊視に映ってきました。

 

—―ははあ、石田さんのマブタがあかなくなっているのは、この坊さんが原因しているな、ととっさにそう思った隈本確先生は、胸中深く、その僧侶に向って問いかけました。

 

「そなたは、なぜに、そのような暗く深い穴の底にうずくまっておるのか」

 

と、いきなり、隈本確先生の胸中につくられた霊界に、けたたましいばかりの想いの言葉がはね返るように、ひびいてきました。

 

「見えない、見えない、見えない、何も見えない!真っ暗だ、真っ暗だ、うーっ!何も見えない、ここはどこだーっ!」

 

隈本確先生は、さらに問いかけました。

 

「そなたはここはどこだと問うが、今現在、そなたは坊さんの姿をしておる。

そなたは、生前坊さんであったか」

 

この隈本確先生の問いに、意外にも、物静かで素直な言葉が返ってきました。

 

「おおせのとおり、わたくしは生前、仏門に仕える僧侶の身でございました。

そして、仏道の修行においては最高の奥義をつかみ得たという自信をもって、いわゆる大往生を遂げました。

ところが、死後の世界に来てみると、全く当てが違っているのでした。

自分が生前修業したところの仏道の世界と霊界では、もう、全く、全然違うではありませんか。

で、霊界に来てみたところが、何にも見えない――。

真っ暗闇で、動くこともできない。

自分はいったい、この先何百年、何千年、このような状態で過ごすさなければならないのだろうか――と、思うと、そら恐ろしくなって、ひたすら誰か助けてくれる人はいないかと、その言葉ばかりを考え続けておりました。

あなた様がどなたであるか存じませんが、しかし、貴方様には、このわたくしの存在がわかられるのでしょうか。

どうか、わたくしをお助け願えませんでしょうか」

 

この僧侶の霊の静かな言葉に、隈本確先生の心は少なからず動かされました。

 

次回に続きます。

 

 

  

 

 

意外な展開

 

意外な展開になってきました。

 

>自分が生前修業したところの仏道の世界と霊界では、もう、全く、全然違うではありませんか。

で、霊界に来てみたところが、何にも見えない――。

真っ暗闇で、動くこともできない。

 

仏道の世界と霊界では、全く違うんですね。

 

今のお坊さんは、一般人と何ら変わりない邪心をもった人が沢山います。

 

中には一般人より、俗っぽい人もいます。

 

でも、このお坊さんさすがに、仏道の修行においては最高の奥義をつかみ得たという方だけあって、隈本確先生の質問への答え方が、とても物静かで素直な方でした。

 

そんな方でも、こういう世界に入ってしまうというのは、どういう事なんでしょうか。

 

この辺が未だによくわかりません。

 

霊界と人間界の違いと言われても、ではどういう事を気を付けて生きていけばいいのか、これから先に答えがあるのでしょうか。