聖の親様と共に2

初心に帰って初代会長の隈本確先生の教えである「大霊界」の御本に沿って、日常の生活や日頃私が思っていること感じていることに絡めて、書いていきたいと思います。

かわいそうな親子連れ

かわいそうな親子連れ

 

隈本確先生が、長い間神霊治療を行っていて今でも鮮明に記憶している、大変かわいそうな女性の話です。

 

その女性は、川井美代子さんといいます。

 

某悪徳神霊能力者の犠牲になり、若くして、その一生を踏みにじられてしまったのです。

 

ある日、長崎道場に、二人連れの女性がやってきました。

 

聞けば親子という事でしたが、娘さんは20代後半でした。

 

お母さんは、60歳くらいだったと思われます。

 

ところどころに白髪の目立つ、いかにも疲れ身った風情の母親にしっかりと手をとられて治療所に入って来たお嬢さんは、最初からひどく様子がおかしかったのです。

 

部屋に入るなり、あたりを見回すその表情は全く弛緩しており、隈本確先生の方に目を向けると、今度はニヤニヤ、ニヤニヤ笑いだしました。

 

その目は異様な光さえ帯びていました。

 

「川井さん、どこがどんな風に具合が悪いのですか」

 

いつものように、治療申し込み用紙に目を落としながら、たずねると突拍子もない返事が返ってきました。

 

「明日はきっと雨が降りますわ。ええ、そうです。明日は雨が降ると思いますわ」

 

「いえ、明日の天気のことではありません。頭が痛いとか、お腹が痛いとか、体のどこかに具合の悪いところがあるか、聞いているのです

 

「ねェ、今日はどこかのホテルに泊まるのォ、お母さん」

 

もはや、隈本確先生の言葉など耳に入った気配もなく、今度は母親の胸を引っ張りながら、そんなことを言っているのです。

 

全く支離滅裂なのです。

 

この川井さん、隈本確先生が、どのような質問をしても、それに対してまともな返事は返ってきません。

 

そして、そのあいだ中、目は落ち着きがなくあちこちを見ていて、それにつれて体もグチグチと動くのでした。

 

これはもう、完全に発狂状態でした。

 

こうなってしまってからでは、隈本確先生の神霊治療能力をもってしても、とても回復は望めません。

 

隈本確先生は、先ほどから娘さんの脇でうなだれている母親に、残酷な言葉を告げなければなりませんでした。

 

「お母さん、申し訳ございません。お嬢さんの神霊治療は、私にはとても無理です。私には治すことはできません」

 

「は……」うなだれたまま、ため息とも返事ともつかない小さな声を漏らした母親は、ますます深く首をたれると、そっとまなじりにハンカチを当てました。

 

一体、何という事なのでしょう。

 

どうして、こんなことになってしまったのでしょうか。

 

たった今目の前にいる、この不幸な親子をどうすることもできない隈本確先生は、絶望的な気持ちで、狂気の娘と悲しむ母親とを、ただうちながめるばかりでした。 

 

次回に続きます。

 

 

  

 

 

我が家の猫の場合

 

今回のお話は、書いていて私の胸までが苦しくなってきます。

 

自分の娘が、年頃の娘がこんな会話が続かないような状態になることを目の当たりして、毎日接していなければならない母親は、どれほど辛く苦しい事でしょう。

 

今回の話とは全く関係のない話になりますが、我が家には年老いた猫がいます。

 

だいぶ前に、東京道場に行ったときに正二郎先生に「霊流は動物にも効果がありますよ」と言われてから、気になることがあると猫に霊流を流しています。

 

正二郎先生が、「動物は素直ですから、とてもよくなります」と言われた通り、すぐに効果が表れます。

 

我が家の猫は、たまにですが目に白い膜のようなものが目の半分ほどに張り付いた状態になることがあります。

 

つい数日前も、片目がそんな状態でした。

 

猫に霊流を流すと十数分もすると、その膜は無くなっていました。

 

もう18歳くらいになると思いますが、今でも元気です。