見抜かれた ある日、隈本確先生が行者さんの家の囲炉裏端に座っていると、突然、行者さんが死の床から、のそりのそりとはい出てきました。 そして、隈本確先生の正面に、ほとんどうずくまるようにして座り込みました。 相変わらず、肩でハアハア苦しそうな息…
前回の続きです。 出入り禁止 一年を過ぎたころになると、行者さんは三日に一回ほどしか食事がのどを通らなくなって、本当に骨と皮だけになって、とうとう寝床に伏せってしまいました。 しかし相変わらず、行者さんの家には病気治療依頼人が詰めかけ、そのす…
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