想うのは行者さん
人生の目標を失って、しばらくの間糸の切れた凧のようになってしまった隈本確先生に対して、埴山姫之命からの波動、霊界通信は何一つありませんでした。
が、真っ暗闇の隈本確先生の心に、ある日、不意に一つの燈明がともりました。
——原点に帰れ!
この言葉が、いったいどこから湧き出てきたのか、隈本確先生にはわかりません。
しかし、これだ。
原点に帰れ!原点に帰れ!これしかないのだ!!
隈本確先生は、神の道に足を踏み入れた、その最初の頃を思い出しました。
隈本確先生は、あの亡くなった行者さんの屋敷に鎮まる偉大なる神霊、第十代・埴山姫の命に命懸けで、惚れて惚れて、惚れこんだのでした。
そして、その神の奇跡の力を頂戴するために、6年間、雨の日も風の日も狂ったように行者さんのもとに通い続けたのでした。
——そうだ、原点に帰ろう。
隈本確先生は、初期の目的を完遂しよう!
神の道だ!!
そう決心した隈本確先生は、すっかり気持ちを立て直すと、その日から再び、毎晩行者さんの屋敷へと通い始めたのでした。
しかし、行者さんのいなくなった屋敷に、毎晩毎晩15キロの道のりを車で飛ばして通いつめる隈本確先生、心に去来するのは亡くなった行者さんのことばかりでした。
あの葬儀の日、大きな木の桶のような柩にかがみこむような姿で入れられた行者さん、上からふたをして、柩は深さ二メートルほどの穴に入れられました。
そして、その上に家族の方たちが大きな石を、どんどん、どんどん落としていきました。
それらの石で柩のふたが見えなくなったところで、さらに、土が盛られました。
次回に続きます。
我に返った隈本確先生
>原点に帰れ!
素晴らしい言葉です。
この時の隈本確先生の心に一番響く言葉だと思います。
>行者さんのいなくなった屋敷に、毎晩毎晩15キロの道のりを車で飛ばして通いつめる隈本確先生、心に去来するのはなくなった行者さんのことばかりでした。そうですよね。
亡くなった行者さんの屋敷に行くと、どうしても行者さんのことを思いますよね。
つらい別れでした。
最近は、毎日救急車の音がしない日がありません。
我が家が県道に近いという事と、隣町との境目にあるせいなのでしょうか。
本当に毎日、最低一回は救急車の音がするのです。
ところが、今日はまた一段と多く、はっきりと数えたわけではありませんが、今日一日だけで20回以上は聞こえたと思います。
ネットなどで見ると、同じように最近救急車の音が多いという事を耳にします。
私が住んでいるところだけではないようです。
〇ロナの〇クチン接種前は、こんなに多くはなかったと思います。
と、考えるのは私だけでしょうか……