悪徳霊能者の実害
前回の続きです。
初代会長先生は普通、どんなにひどい病人を前にしても、ほとんど同情はしないのですが、目の前にいる佐藤さんには同情というよりどうしようもないほどのいとおしさがこみ上げてきました。
「佐藤さん、本当に辛かったでしょう。本当に大変な毎日だったでしょう。私にはようくわかります。私もあなたと同じような苦しい想いを、過去に二十年以上も味わってきたのです。だから、私にはあなたの苦しみがよくわかりますよ。必ず、必ず、私が何とかしましょう」
それから、初代会長先生は、自身の全身全霊を打ち込んで佐藤さんの全身浄霊を行いました。
佐藤さんの全身浄霊は、あまり日をあけずに三回行って完了しました。
「もう、ほとんどA霊能者の念を感じなくなりました。あ、また来ているな、かかってこようとしているな、という感じはわかるのですが、全然苦しくありませんし、もちろん、顔が変わってしまうなんてこともありません」
佐藤さんが笑いながらそんなふうに言ったのは、二回目の浄霊を終えた頃でした。
そして、三回目の浄霊を終えた佐藤さんは、もう、全くなんの念も霊の気配も感じず、心身ともに快調だといって、実に明るい明らかな表情をしていました。
そんな佐藤さんを見ると、初代会長先生は神霊治療能力者冥利に尽きると心から思いました。
自分自身ではもちろん、また、周囲の誰もがどうすることもできなかったころの佐藤さんを、初代会長先生が助けてあげることができたのです。
その時、どんなに辛い時も真実の神霊治療能力者としての道を求めてやまなかった先生自身に対してさえ、深い愛おしさのようなものを感じていました。
初代会長先生は悪霊や低級霊も恐ろしいのですが、生きている人間もそれと同じくらい恐ろしいと感じたのでした。
本来、悪霊を裁き導き、人々を救う立場にあるはずの霊能力者なのに、人の弱みに付け込んで依頼人の佐藤さんを悪用していたA霊能者という人物は、もはや悪霊の化身としか言いようがありません。
このような悪徳霊能者のせいで、霊能者全体が何かインチキくさいものだと思われてしまったら、まことに迷惑な話です。
悪徳霊能者及び低級霊能者の存在は、一般の人々に多くの実害を流すと同時に、真実の神霊能力者の顔に泥を塗り付けるようなことをしているのです。
こと神霊現象に関しては、目に見えない神霊を扱うだけに、色々な悪、インチキ、間違いなどが生じやすいのです。
したがって、正しい神霊学を一般に徹底させるためには、神霊学をそれ自体の研究と共に、神霊世界から悪やインチキを厳しく排除することも必要なのです。
宗教によって大きく違う
>こと神霊現象に関しては、目に見えない神霊を扱うだけに、色々な悪、インチキ、間違いなどが生じやすいのです。
したがって、正しい神霊学を一般に徹底させるためには、神霊学をそれ自体の研究と共に、神霊世界から悪やインチキを厳しく排除することも必要なのです。
初代会長先生の書かれていることは、もっともだと思います。
こんなことをする霊能者がいるので、一般の人は神霊関係や宗教というものを怪しげなものと見てしまうのだと思います。
ずいぶん前、ある教団の犯した事件で、一般には宗教とは恐ろしいものという思いを強く植え付けられたと思います。
私達日神会を信じているものからすれば、宗教と言ってもその宗教によって全く違うものですが、一般の人から見ると宗教=危ない、近づかないほうが良い、という事につながっている気がします。
何か事件があると、良くないことばかりを報道するので、人はインパクトのある方に印象付けられます。
あの教団の事件は、強いインパクトがありました。
その事件の前までは、よく訪問をしてくるキリスト教の聖書を主とした宗教を信じる人達がよく各家を訪問をしていました。
そして、ハルマゲドンが起る、とよく言っていました。
でも、あの宗教団体の起こした事件以来、聖書を主とした宗教の人達は、ハルマゲドンという言葉を使わなくなりました。
そう、あの事件を起こした宗教団体はよくハルマゲドンという言葉をよく使っていたからだと思います。
そのことを言うと、違いますと言っていましたが……
>正しい神霊学を一般に徹底させるためには、神霊学をそれ自体の研究と共に、神霊世界から悪やインチキを厳しく排除することも必要なのです。
初代会長先生の書かれている通りだと思います。
初代会長先生はそれを願って、実際に現代医療と神霊治療の融合の病院の建設を考えておられたと、聞いています。
私もこのことを意識していきたいと思っています。