佐藤さんにA霊能者からの念が・・・
前回の続きです。
佐藤さんは次第にA霊能者の元から足が遠ざかっていきました。
すると、A霊能者からしきりに呼び出しの電話があり、そのたびに出向いていく、そんなことが何度も繰り返しているうちに、佐藤さんはA霊能者のところへは行かない、という決心をしました。
しかし、その後もたびたび、A霊能者からしつこい呼び出しの電話がかかってきました。
佐藤さんが道場へ行くことを断ると、A霊能者は佐藤さんを頭ごなしに怒鳴りつけました。
そのたびに、佐藤さんはA霊能者のあまりの剣幕に震えあがり、心が弱くなりかけましたが、道場へは行きませんでした。
そんなある日の事、家で寝ていた佐藤さんの心の耳に、不意にA霊能者のひどく興奮した声が響いてきました。
「何故来ない!!なぜ、道場に出向いてこない!!そうか、聞けないのか、ようし、それならひどい目にあわせてやろう……」
そのとたん、佐藤さんの全身は締め付けられ、きりきりと痛み始めました。
あまりの苦しさに、よろよろと布団から出て立ち上がった佐藤さんは、すぐそばにあった鏡台の鏡に映った自分の顔を見て、思わず「アーッ!!」と叫びました。
再び、その場にしゃがみこんでしまいました。
何と、鏡に映っていたのは、佐藤さんの顔ではなくA霊能者の顔だったのです。
いや、もっと正確に言えば、佐藤さんの顔にのりうつったA霊能者の顔だったのです。
佐藤さん自身の顔は、消えてしまって自分の首の上は醜いA霊能者のしわだらけの顔が映っていたのです。
目は恐ろしく吊り上がって、口は固くへの字に閉じられています。
その時以来、この怪奇現象がしばしば佐藤さんを襲うようになりました。
しかも、A霊能者がのりうつり、佐藤さんの顔が醜い老婆の形相に変わってしまうと、その状態が一時間も二時間も続き、ひどい時は一日中でもそのままになっていました。
そんな状態なので、佐藤さんは人に会う事もできなくなり、街の中も出歩くこともできなくなっていました。
A霊能者の念がかかってくるときは、佐藤さんにはわかったといいます。
A霊能者の佐藤さんに対する助力を求める念なのですが、そうなると、体の不快感だけでなく、顔がピリピリひきつって、自分の顔がだんだんA霊能者の老婆の顔になるのがわかるので、慌てて家に走って帰ったのでした。
次回に続きます。
会員証が届きました
初代会長先生と佐藤さんに申し訳ありませんが、本当に怪談話を読んでいる気持ちになりました。
強い念を受けて、体が痛むとか変なことが起こるというのは、私でもわかりますが、形相が変わるというのは初めて知りました。
しかし、これは怖いし嫌ですね。
醜い老婆の顔は嫌ですね。
これじゃぁ、ますますA霊能者のところには行きたくなくなりますよ。
こんなことってあるんですね……怖いですね……
今日、日神会の会員証であるお札が届きました。
お札を胸に当ててみますと、何とも言えない幸せ感と嬉しさと、懐かしさが私の胸の中にあふれてきました。
早く日神会が開館できるようになると、嬉しいです。