顔のコントロールができれば心も管理できる
悪心障害とか弱心障害と言うと、何か特別なもののように感じるかもしれませんが、これらのことは珍しい事ではないのです。
人間は誰でも、悪心障害的部分、弱心障害的部分をもっているものなのです。
だからこそ、隈本先生は常々、しつこいほどに自己の心の管理ということについて強調しているのです。
しかし、一口に心の管理と言っても、いったい、具体的にどうしたらいいのでしょう。
まず、悪心障害、弱心障害に陥らないためには、常に自分の思っていること、心理状態を観察できる人になっていなければなりません。
もっと簡単な言葉で言えば、今自分が何を言っているか、何を考えているか、どんな身振りをしているか、どんな表情をしているか、ということがわかる人になりなさいということです。
そのためのもっとも簡単な方法は、自分の顔、表情に常に注意をはらうことです。
人間は、自分の無意識の心の状態についてはなかなかわからないものですから、逆の方法として、まず自分の顔から整えていこうということです。
というのも、人間の無意識の心の状態というのは、必ずその人間の顔つきやしぐさにあらわれるものだからです。
心の想いが、その人の表情として現象界に表現されてくるのです。
たとえば、心の中に怒りの想いをもったとしましょう。
すると、あなたの顔には知らず知らずのうちに怒りの表情があらわれているはずです。
もちろん、悲しみ、不安、尊大、傲慢、得意、歓喜……などなど、それらの想いも同様に、全ての顔の表情にあらわれてくるものです。
そして、この知らず知らずにあらわれてくる顔つきに、あなたが「ああ、今自分はこのような顔つきをしているな」と自分の意識をはっきりと向けられるようになり、さらにその顔を自由にコントロールできるようになったら、あなたは自然に自分の心を管理し、支配できるようになるでしょう。
このような訓練を根気よく続けていくと、少しづつ悪心障害や弱心障害から解放されて、性格も明るく、優しくなってくるはずです。
次回に続きます。
気を付けたい日常の表情やしぐさ
>人間の無意識の心の状態というのは、必ずその人間の顔つきやしぐさにあらわれるもの
私も自分のことを棚に上げるようですが、人の表情やしぐさを見ていると、このことはよくわかります。
私がとても好きな女優さんがいます。
私はテレビを見ないのではっきりとしたことは言えませんが、最近はあまり見かけなくなったのではないかと思いますが、草笛光子さんがとても好きです。
あの方は、宝塚出身のせいか、とても姿勢がよく、しぐさが美しい方です。
目の動き、手のしぐさ、姿勢がとても美しい方です。
確かに、気を付けていないと無意識にしていると、動作、表情に自分の想いがあらわれていると思います。
言葉にも表れると思いす。
こういうことって、人の様子はとてもわかりますが、自分のことが自分で一番わかっていないことってありますよね。
気を付けたいものです。