前回の続きです。
「できた!」
「うん、で、ここなんだよ、一番大事なところは。私を自分の胸に描いて、胸の中にいる私からその霊流を自分の体に吸い取る。そうすると、その人はどんなに遠くにいても、私の守護神の霊流が体中に充満して、それで病気は問題はここなんだ。こうやって、私の霊流をひいて自分の病気治しに成功した人は、その想いの技術を延長して、今度は他人の病気も治せるようになるのさ。
さあ、恵子もやってごらん。胸の中に、しっかりと父さんを描きなさい」
隈本確先生の説明を神妙な顔で聞いていた恵子さんは、しばらく目を閉じてから、すぐに答えました。
「できた!父さんの姿が胸に描けた」
「それでいい。恵子、神霊治療をするときに、お前自身が治療をしていると思ってはいけない。今のような状態で、胸の中にいる父さんが治療をしているんだと、はっきり決めなさい。胸の中にいる父さんに、恵子の手、足、体のすべてを貸しているんだと、このように考えなさい。
治療依頼人は、右肩がこっていたとする。その場合に、恵子は、静かにごく軽く右手を相手の方の右肩にあてなさい。当てるか当てないかという軽い接触をしたならば、相手の方に憑依している霊を、自分の手のひら、手首、ひじ、肩を通して胸の奥まで吸い上げる気持ちで、吸いの呼吸を十回ほど繰り返しなさい。そのとき、胸の中にいる父さんに相手の霊を吸わせるという想いを絶対に忘れてはいけない。
それがすんだら、今度は自分の肩、ひじ、手首、手のひらを通して、相手の右肩に、胸の中にいる父さんの霊流を注ぎ込むような想いで、吐く呼吸を十回ほど繰り返しなさい。それで、いいんだ。そうやって、相手の悪いところを次々に治すことができるよ。とにかく、最も大切なことは、自分が治すのではない、胸の中に描いた父さんが治すのだという、その想いだ。そのことを、絶対に疑ってはいけない」
こうして隈本確先生から神霊治療の想いの技法について指導を受けた恵子さんは、さっそく、その日から神霊治療に取り組みはじめました。
それから約2年、会に所属する15名あまりの師範役とともに、毎日の神霊治療に励む娘さんでした。
わずか25歳の娘さん、神霊に関する何ら特別の講習を受けることもなく、父である隈本確先生の話を素直に信じて疑わず実行したがゆえにできたことであります。
子供の気持ちは知らない方が良い
これはすごいですね。
これだけの指導で即できるとは!
私が隈本確先生の子供さんたちがうらやましいと、思ったのは当たっていましたね。
親子の信頼関係がちゃんとできていたからの結果ですね。
今回の内容とは異なりますが、以前書いたブログに隈本確先生が恵子先生の魂の親さんに、神霊治療を始めなさいという話がありました。
私が子育てをしていたころ、特に思春期の難しいころですが、子供が何を考えているのかわからず、子供の本心がわかれば対応がもっと楽なのに、と何度思ったかわかりません。
悩まなくて済むのに、とかずいぶん思ったものです。
実際やってみると、親としての願望と思い込みがむくむくと出てきて、正確に子供の気持ちを受け取れたのか、全然自信がなくてうまくいきませんでした。
そのうち、気が付いたのが親として知らなくていいことまで情報として入ってくると、もっと大変になるので、こりゃ知らない方がいいな、と思ったものです。